中小企業のデジタル化(DX)の課題と促進する方法とは?事例とツールを紹介

中小企業 デジタル化

 

(転載元:東京エスク(Tokyoesque)の英語公式サイトに掲載された文章

転載元の文章のタイトル:Revolutionary Digital Solutions in Japan and the Transformation of SMEs)

この記事は日本の電子サインについての最近の調査内容をまとめたものです。今回はデジタルソリューションの普及において日本の中小企業が直面している問題とそれらの企業がどうしたら効果的にアナログからデジタルへと移行できるかについてお伝えしたいと思います。

日本のデジタルソリューションの現状

日本は先進国でハイテク国家と見なされているかもしれませんが、他国と比べると遅れを取っている側面もあります。特定の分野では世界を牽引する立ち位置でありますが、JR東日本のSUICAのようなかざすだけで決済ができる交通系ICカードが導入されている一方で、未だにアナログな方式も廃止せずに残っている例が無数にあるのです。

IMD発表した2019年世界デジタル競争力ランキングの年次報告によると、日本は主要63か国中23位で、「科学に対する重点的取り組み」「技術の枠組み」「先端技術の受け入れ体制」および「ITの統合」の項目が特に低いという結果でした。つまり、日本にはデジタルソリューションを推進し、よりグローバルな競争力を高める余地が確実にまだあるということがいえます。

デジタル競争力ランキング報告

出典:IMD

Fintech部門は、日本におけるデジタルソリューションの点での遅れをとっている顕著な例の1つです。Fintechは当初は成長が遅かった市場でしたが、現在は好ペースで開発と革新が進んでいます。その中で、日本のFintech部門で注目すべき分野は、急成長しているブロックチェーンの分野との組み合わせです。金融やエンターテインメントなどの業界での取り組みが急増しているソリューションです。

日本が抱えるデジタル化の課題とデジタル化へ取り組むべき理由とは?

デジタルソリューションにおける日本の中小企業が取り組むべき課題は、顧客向け技術だけではありません。企業活動に追いても、依然として手動で行われているビジネスプロセスのデジタル化が必要であることを再認識する必要があります。日本国内のの高齢化社会と労働力の減少という課題は、特定の業務に対するデジタル化への需要を底上げています。

日本の大企業は、新しいテクノロジーを実装するためのより広範な予算とリソースを持っていますが、これは中小企業にとっては依然として比較的苦労しています。ビジネスを将来にわたって保証するために、日本の中小企業は、高度なデジタルソリューションの使用に適応し、繁栄する必要があります。問題は、誰もがこれを達成する方法を理解しているわけではないことです。

日本企業のデジタル化における2つの問題点

2020年2月に実施された日本情報システム・ユーザー協会の調査によると、日本の中小企業の半数が「商品・サービスのデジタル化」を検討または実施しており、70%が手作業に代わる「プロセスのデジタル化」に取り組んでいます。つまり、日本の中小企業は業務プロセスの変革・自動化などといった内部システムのデジタル化が先行している状況です。社内の仕組みの自動化への意識と新しいテクノロジーを活用した顧客向けのサービス提供に対する意識との間には格差があるようです。

digital transformation

出典:Macromill

株式会社RICOH従業員数300名未満の中小企業のIoT・AI導入率・検討率が圧倒的に低いという分析結果を紹介しました。一方、従業員数300名以上の大企業は、中小企業に比べてIoTにより収集・蓄積したデータを活用し、経営陣による「長年の経験と勘」をもとにした判断でなく、データに基づいた意思決定に活用することがわかっています。

日本の中小企業がデジタル化に失敗する理由は、多くの場合導入検討段階にあります。業務プロセスにおける課題は経営陣によってすでに明らかになっていますが、知識と経験の不足により、次のような主に2つの問題が引き起こされています。

1. デジタル化の目的が不明確、利益に直結する部分に導入されていない

日本の中小企業の経営陣は会社の利益に繋がるような明確な目的で高度な技術を導入していなかったり、本当にデジタル化するべき部分を正確に特定できていません。デジタル化におけるPoC(概念実証)は明確な証拠なしに会社の広範囲に渡る経営計画に盛り込まれています。

デジタル化の本来的な目的の一つとして、コストや時間の節約という観点で今後期待できる価値を定量化するということがあります。しかし、多くの場合は先端技術を今解決する必要のない課題に使っていたり、間違った部分に力を注いでしまっているのです。

2. 導入検討段階に時間がかかり、必要なタイミングでデジタル化を進められない

多くの日本の中小企業は、先端技術を導入するための明確な予算とスケジュールを設定する段階に問題を抱えています。該当技術が今まで導入したことがない技術であった場合、技術と既存の社員やシステム、業務フローと効果的に連携させるための方法を見出すことに多くの時間を費やします。そのため、日本のデジタル化に対する意思決定は遅く、最も必要なタイミングで導入するのが非常に難しいという実情があります。

日本にデジタルソリューションを提供する海外企業

そこで、今回は日本企業が書かけるデジタル化への課題を解決する再生ンタンデジタルソリューションを提供する海外企業を紹介します。

契約業務をデジタル化する電子サインアプリ「DottedSign」

DottedSign_homepage

出典:DottedSign

Kdan Mobileは、2019年8月にSourcenextとの戦略的パートナーシップによって日本に進出し、Android向けのPDF ReaderアプリをソフトバンクのApp Passユーザーに提供しました。Sourcenextは、Rosetta Stoneの言語学習プログラムやEvernoteなど、他のさまざまな海外ブランドの日本市場への参入も支援しています。

DottedSignはKdan Mobileの電子サインアプリであり、日本語を含む多くの言語にローカライズされています。2020年6月から90日間無料で利用可能なトライアルキャンペーンも実施しています直近の新型コロナの影響もあり、電子サインは在宅勤務に不可欠なツールとなっているため、DottedSign自体の利用者も昨年対比300%で増加しています。

そういった現状を踏まえて、Kdan Mobileの創設者兼CEOのケニー・スー氏は次のように述べています。

「DottedSign」は、2019年半ばに発売されたKdanの新製品です。電子サインをアジアに普及させることをコンセプトに、この新製品の開発を開始しました。電子サインは欧米では何年もの間、注目を集めているツールですが、アジアでは、会社や個人間での契約時に印鑑を使用するハンコ文化がこのようなデジタル化の障壁になっています。DottedSignはユーザーに最適はUI設計になっていると自負しています。大企業の製品と比較すると、理解しやすく、日常の業務フローに適合させやすい設計です。

「日本はアプリとSaaSサービスの世界最大規模の市場の国のうちの1つですが、電子サインの普及率はまだ低く、多くの可能性があります。さらに、新型コロナウィルスの影響で、自宅でも作業ができるようにするために在宅ワーク向けのツールをすぐに検討する必要があります。したがって、私たちはそれらのニーズに応えるために日本市場にサービスを提供したいと考えています。」

回収・配送のIoTソリューション「Enevo

Enevo_homepage

出典:Enevo Japan

2010年に設立され、米国とフィンランドに本社を置くEnevoは、中小企業がごみとコンテナーの収集時間を管理するための包括的なIoTソリューションを提供します。センサーは、容量を測定し、いつ空にする必要があるかを判断するために、ビン、衣服収集ポイント、工業用ドラムなどのコンテナーの内部に配置されます。

Enevoのプラットフォームはこの情報を提供するだけでなく、収集のための最も効率的な時間とルートも計画します。Enevoは2015年に日本に進出し、Webサイトは完全にローカライズされていて、日本のその地域のやり方でサービスの使用方法の例が紹介されています。

通信大手のNTT西日本は、CO2排出量削減の目標を達成するために、西日本全域にEnevoのシステムを実装しました。その結果、NTTはCO2の総排出量と燃費を20%削減することができ、総務省から表彰されました。この技術は、エンジンオイルおよび潤滑油のメーカーである株式会社福田でも、オイルタンクレベルを維持するために使用されています。これらの例は大企業のものですが、日本の中小企業もEnevoのセンサーを他のさまざまな目的に利用することができます。

日本のデジタルソリューション普及を支える国内企業

海外企業だけでなく、国内でも日本のデジタル化を促進する企業が台頭しています。

さまざまな技術でデジタル化を促進:JSD

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出典:JSD

1974年に設立されたジャパンシステムデベロップメント(JSD)は、日本の中小企業を含むあらゆる規模の企業向けの高度な技術ソリューションを開発する長年のスペシャリストです。60人の従業員を抱えるJSDは中小企業でもあるため、クライアントのニーズをよく理解しています。同社の提供する製品は、管理サポート、小売在庫、販売データ分析、製造、ライセンス管理などを含むさまざまなビジネス部門をカバーしています。JSDは、センサーなどの次世代テクノロジーへの投資に取り組む一方で、柔軟性と速度を重視する優れた能力にも誇りを持っています。

同社のCEOである金岡秀司は、日本は急速なグローバル化に直面しているため、最新のテクノロジーについて学び続け、最終的にはコンピューターと人間が密接に「融合」し、相互依存することにつながる新しいソリューションを開発するJSDの可能性に確かな手応えを感じています。

AIによるデータ分析:Keywalker

Keywalker_homepage

出典:Keywalker

Keywalkerのデータ分析サービスは、ビジネスインテリジェンスツールを使用したデータの収集、保存、データの視覚化、AIテクノロジーによるデータ分析、および個々の顧客のニーズに応じたデータ操作環境の実装から、一貫したソリューションを提供します。将来の戦略を予想して知らせてくれる販売予測のような機能もあります。同社のデータサイエンティストは、高品質で一貫した顧客サービスを提供しており、その結果、それらの顧客から多くのサポートが得ることができました。分析サービスは幅広い業界に導入されており、2019年11月現在、楽天、パナソニック、NHKなどの大企業を中心に400社を超える企業が利用しています。

日本の中小企業のデジタル化成功事例

では、実際にデジタル化に成功した日本の中小企業の事例を紹介いたします。

1. 求人会社「AIDEM

ソールドアウトは、デジタルマーケティングの分析からウェブ開発、人事ソリューションまで、日本の中小企業のデジタル変革を支援する企業です。日本全国に21のオフィスがあります。同社の分社であるSO Technologiesは、日本の中小企業のデジタル成長をサポートするための技術を社内で開発しています。ソールドアウトは求人会社AIDEMと協力し、ATOMのサービスを利用して掲載された求人広告が Google広告やIndeedの広告運用にも公開される方法に変えました。

これにより、AIDEMは、求人広告に求人情報をまとめる方法を変更し、進捗状況追跡レポートを作成できました。これを実装することで、スタッフの作業時間が80%削減され、担当者がより質の高い顧客サービスの提供に集中できる時間を捻出することに成功しました。さらに、ソールドアウトのデジタルソリューションは1,500以上の顧客アカウントを処理する代理店の時間と費用の両方の節約も実現しました。

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AIDEMの新聞折込求人紙—出典:AIDEM

2. 伊勢ゑびや食堂

伊勢神宮前に食堂を営んでいる会社、伊勢ゑびや。従業員は45名、資本金は500万円です。以前は、来店客数を事前に予測できなかったため、食糧のロスや従業員に大きな負担がかかっていました。かつて大手IT企業で働いていた現社長が入社した際、精度の高い顧客の流れを予測できる能力を優先することを決意。これを行うために、彼はAIソリューションの導入を提案しました。

AIを実装すると、150種類のデータから計算された正確な「顧客予測」が可能になり、食事の損失と従業員の作業負荷が軽減されました。AIを実装して取得した情報を活用したことで、売上は4倍になり、従業員の生産性が向上し、スタッフを追加で雇うことなく、従業員がもっと休暇を取ることができるようになりました。さらなる波及効果として、伊勢ゑびやは、顧客サービス全体の品質を向上させ、新しい販売手段を導入することもできました。

Ebiya_店内の雰囲気

伊勢ゑびや食堂出典:伊勢ゑびや

失敗せず、効率的にデジタル化を成功させる方法とは?

中小企業が日本でデジタルソリューションを効果的に実装し、ビジネスプロセス全体を加速させるためには、いくつかの工程を経る必要があります。日本総合研究所の古澤孝宏氏によると、日本の中小企業が苦労している場合に採用できる対策は2つあるそうです。彼は、それほど遠くない将来、中小企業の持つ高度なデジタル技術を認知させることで、中小企業は大企業に追いつくことができると信じています。

まず、企業の業務フローの観点から競争力のカギがどこにあるのかを正しく認識する必要があります。ITは、新しいテクノロジーの導入は簡単ですが、影響力があまりない部分に導入しても、得られる効果は限られてしまいます。

第二に、中小企業は、社内の組織構造の改善に取り組み、予期しない状況に柔軟に対応しつつ、デジタル化を歓迎するような企業風土を育む必要があります。

古沢氏は、最初から大規模な計画を実行するのではなく、小さな所から始めて、社内での結果を継続的に見直し、必要な変更をより迅速に行うことを勧めます。最終的に、考え方の変化とチームの連携方法の見直しは、日本の中小企業が長期的なデジタル化の障壁を克服するのに役立ちます。

JGoodtechような企業は、日本の中小企業を海外の組織と結びつけ、デジタル化を含むさまざまなビジネス分野でのイノベーションと開発の強化を支援します。JGoodtechは、約500の大手企業を含む、7,300以上の外国企業と17,000の日本企業のネットワークを持っています。

まとめ

いかかでしたか?日本の中小企業にはまだまだデシタルソリューションを推進できる余地がいくらでもあります。まずは小規模なところから取り組み、スピード感を持って改善を繰り返すことで長期的な利益を生み、会社を効果的にアナログからデジタルへ移行させていくことができます。

作者: Kdan Mobile

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